台風で交通機関が麻痺する影響を受ける

台風10号の接近に伴って、新幹線を含む鉄道の運休が発表されています。飛行機についても欠航となるものがでるでしょう。前回の台風9号にときにも、新幹線が止まり飛行機はほとんど飛びませんでした。最近はというと以前のことを忘れてしまっている気もしますが、大型の台風のニュースが目立つように思います。台風自体は当たり前のものと思っていますが、注意報や警報を当然にともなうものとの認識はありませんでした。しかもまだ10号です。以前はもっと数が多かった印象があり、それぞれが小型だった印象があります。そして、台風の経路についても、九州などの西日本に上陸することが多かったように思います。最近は、関東から上陸というものもあります。前回の9号は上陸地点がほぼ関東で予報が出されていました。

日本全体の気候が変化し、亜熱帯に分類されるようになったと聞きますが、その影響なのでしょう。全体的な気温が高くなり、イメージとしては日本列島が赤道側に寄ったと考えると理解しやすいです。理解として正確なのかは不明ですが、気温があがってきたこと、台風の上陸地点が北側によってきたこと、瞬間的に大量の雨が降ることが増えたことは関連して説明されるのでしょう。線状降水帯という言葉も今年はじめて聞きました。

雨で鉄道が止まるということも、以前では意識したことはありませんでした。鉄道が止まるときといえば、雪や地震の印象が強いです。関東地方は少量の雪程度で鉄道がとまってしまうと消極的な評価がされることも目につきますが、数年に一度の降雪のために平時にコストを掛け続けることはメリットがすくないのでしょう。東北や北海道とは違います。東北では当たり前に降る雪が関東に降れば、関東の交通網はほぼ麻痺するはずです。そこに認められるのは、安全だけではなくコスト意識があるていど優先しています。

安全の評価

安全に全振りすれば経済は非常に重いものになります。交通事故の確率は、飛行機事故よりも高いといいますが、自動車とは事故を前提として制度になっています。だからこそ、車メーカーも神社への敬意を払うのだと思っています。

最近のAIの発展が話題ですが、それ以前から自動運転については徐々に進められていました。法整備はまだまだこれからと思いますが、世界では実証研究が進んでいますし、一部はクルーズコントロールなどとして取り入れられています。日本ではいまだ人が運転することが前提でありと理解していますが、今後自動運転が消えることはないでしょう。そのときに議論されるべきなのは、どこまでのどれだけの事故は許容し得るのかということです。

この点について言及している文献はもちろん見かけますが、社会的な議論はなされていないように思います。人が運転することが前提の現状であれば、あくまでも運行支援ですから、現状の延長線上で進められます。しかし、自動運転あるいは運転手が完全に手を離して良いとなればそうは行きません。その場合でも事故は絶対になくなりません。その事故が誰の責任になるのかについては、車のシステム及び整備状況で整理できると考えます。問題になるのは、その事故がやむを得ないものなのか、避けられるべきものだったのかという切り分けです。システム上の要件を満たしていて、処理として問題なくとも起きた自己なのか、想定される異システム要件であれば回避できた事故なのか、どのように議論が進むのか関心があります。

ある程度の抽象的な議論にならざる得ず、技術的に解決できることではありません。最終的には法的評価において議論されるべき内容です。自動運転界隈では議論されすぎているものですが、最終的には政治判断が求められますので、議論が尽くされることはありえません。事故を前提とした制度設計となると制度が始まっても改善が求められ続けるのでしょう。

台風の中

台風で止まる交通機関としては、電車や飛行機だけでなく高速道路も通行止めになったり速度制限が課されたりします。前回の台風9号のときに車で走りましたが、一時は数メートル先も見えない状況になりました。9号は事前の予報よりは影響は小さかったのですが、それでも止まったほうが良いかもしれないと思うほどでした。今回の台風10号が9号を超える規模となれば、高速道路で時速100キロで走れば事故が起こって当然と思います。ワイパーを最速で動かしても視界が確保できないのは恐ろしかったです。山などで霧がでて眼の前が全く見えないという状況よりは視界はありましたが、できるなら運転は避けたいと思いました。

台風10号は火曜日あたりに沖縄九州に上陸し、水木金土曜日に日本列島を縦断するような予報が示されています。徐々に勢力が衰える可能性はありますが、ほぼ一週間は慎重に予定を組まなければなりません。もし外出したり車を運転したりするときには、安全に配慮して、天気の様子を見つつ行動したいと思います。電車が止まってしまったりすれば立ち往生する可能性もありますが、日本で生活する以上、台風を避けることはできないものとして、受け入れて生活します。

なお、台風の数としては、昨年は17と少なかったようですが、一昨年などは25、その前年は22と特別減っていることはなさそうです。意識できていないだけで、小さな台風は来ていたのでしょう。ニュースをコンスタントに見なくなったことから、自分に実害のない台風情報を意識できなくなっていたように思います。

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